2023/05/13

​ドローン研究に関する進捗状況について/現代武道学科 金 一坤

 ドローン技術の進化は目覚ましく、その活用範囲は日々広がりを見せています。2022年12月5日、レベル4飛行の実現により、ドローンを有人地帯(第三者上空)での補助者なし目視外飛行が可能となりました。これは物流、インフラ点検、警備などのあらゆる分野においてドローンの利活用がさらに可能になることを意味します。特に警備や警護といった分野では、ドロー
ンが従来の手法を大きく進化させる可能性を秘めています。私自身、教員であり研究者として、この先進的で社会的意義のある領域での研究に、大いに意気込んでおります。

 ドローンが持つ能力、例えば広範な視野を持つこと、迅速に移動できること、遠隔操作、自律飛行が可能であることなどは、警備や警護の分野で大きなメリットとなります。しかし、これらの機能を最大限に活用し、さらに安全性と信頼性を確保するためには、まだ多くの課題が残されています。
私の研究目標は、これらの課題を解決し、ドローン技術を警備・警護の分野で実用化することです。具体的には、AIを活用した高精度な映像認識・解析技術の進化、人間の代わりに危険な場所及び業務を可能とするシステムのインテグレーション、ドローン操縦人材育成などの研究を行う予定です。

 今回の出張を通じて、研究活動を広げるための重要な一歩となりました。これからも、ドローン技術が持つ未来的な可能性を探求し研究を続けて参ります。
現代武道学科 金 一坤

学科概要

 
【出張報告】
 2022年6月、Japan Drone 2022国際コンファレンス及び展示会に出席しました。ここでは、ドローンの自律飛行、クラウドサービスの連携、人手不足の解消、危険または複雑な作業の簡素化など、多岐にわたるドローンの利用が提案されていました。特にセーフィー株式会社とブルーイノベーション株式会社によるクラウド録画サービスとドローン技術の連携は、公共インフラ点検、物流、プラント、建設などの分野での利用が期待されています。
 その後、2022年8月から9月にかけて、2022UWC国際コンファレンスとUASシステム構築のための国際共同研究調査を目的に、韓国ソウルの国際貿易センターと韓国キョンギ道のDain S&T社に出張しました。2022UWC国際コンファレンスでは「日本のドローン政策と産業動向」を発表し、Dain S&T社とはドローンを用いた都市のセキュリティ管理や事件現場への対応の実証事業に参加し、ドローンの多様な利用可能性について確認しました。
 そして、2023年2月から3月にかけて、スマートドローンシステム構築のための国際共同研究調査の一環として、韓国キョンギ道のDain S&Tの開発研究所に再び出張しました。ここでは、ドローンが排気ガスの監視と事件時の情報収集を行い、それらの情報をコントロールルームに送信するシステムが実現されていました。
 
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